忘れられないお別れ

ムスメが1歳半から2才の頃、

私が勤めに出ていたので、ムスメは保育園に通っていた。

その保育園に大好きな先生がいた。

新任の、若くて可愛らしい先生で、

子供との接し方も上手で、

子供達からも、保護者からも好かれていた。

お迎えに行くと、

一日の様子、何をして、ムスメがどんなだったか、

とても詳しく教えてくださった。

朝お迎えがその先生だと、

周りを全く見ずに「しぇんしぇ~!!」と叫んでガラス扉に激突していく。

扉が開くと、転がるように先生に飛びついて行く。

そして私の方など見向きもせず、

先生の手を取って、

「きょうね~、むすめちゃんね~」とご機嫌でおしゃべりしながら教室に消えて行った。

ちょうど2歳児クラスが終わるころ、また引っ越しをすることになった。

保育園、最後のお迎えの日。

お世話になった先生方に挨拶して回り、

最後にその先生のところへ行った。

先生は、

「本当に寂しいです。ムスメちゃん、幼稚園頑張ってね。」

「ムスメちゃんなら、すぐお友達いっぱいできるよ!」

「先生応援してるよ!」

と、笑顔でムスメを激励してくださった。

ムスメが、

「しぇんしぇ~大好き!!」と飛びついて、

先生が

「先生も大好きだよ!」とぎゅっとしてくださって。

そして突然、先生がボロボロ涙を流し始めた。

「私、ムスメちゃんが本当に大好きだったんです。」

「『先生大好き』って、ギュってしてくれるのが本当に嬉しかったんです。」

「いっつもムスメちゃんは、朝誰よりも早く私を見つけて、『先生おはよー!』って飛んできてくれて」

「仕事がすごく辛い時も、それが一番の支えだったんです。」

「ムスメちゃんが今日もおはよーって言ってくれるから、頑張ろうって、、、。」

「明日からそれがなくなると思うと、私どうしていいか分からなくて、、、」

それ以上、もう言葉にならなかった。

私も何も言えなかった。

落ち着いて、優しい先生も、やっぱり辛い事いっぱいあるんだなという思いと、

ムスメの事を大切に思ってくださったことが嬉しいのと、

そんなふうに思ってくれる人とお別れしなければならないのが辛くて。

泣いている先生を見ていたいつもおしゃべりなムスメは、

黙ってもう一度先生を抱きしめた。

それでまた、先生は涙が止まらなかった。

ムスメも同じだった。

朝、私と別れるのが辛い時、

『今日のお迎え○○先生かもよ~』

と言うと、

黙って支度を始めた。

特別大好きな人だった。

目が離せない、空気も読めない、手のかかるムスメ。

でも、そんなムスメも、誰かを支えていたんだと思うと、

寂しいけれど嬉しかった。

数年後たまたま先生とお会いする機会があり、

残念ながらその時には保育士を退職されていたが、

とてもお元気そうで嬉しかった。

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