帰ってきてね

スマホの充電器が壊れたので、今日私は携帯ショップに行くことにした。

ついでに銀行と100均にも用があったので、勉強ノルマ消化中の子供達を置いて出かけることに。

両手を開けておきたかったので、リュックとパンツという格好だった。(別に自分にとって珍しくない)

文字通り、玄関に転がってきたムスコ。

私の格好を見て

「何か旅に出る人みたいだよ、、。」

『そう?いいでしょ?楽ちん!』

「、、、帰ってくるよね?」

『いや、そりゃああんたらのご飯も作らなあかんし、帰らんとね。』

「旅に出ないでね。ちゃんと僕達のところに帰ってきてね。お願いね。」

「何時?何と何をしたら帰る?用事何個?」

この辺で、もう目は潤んでいる。

さっき説明したし、、。近所で用事してくるだけなのになぁ、、。はぁ。

『携帯ショップ行って、銀行行って、100均行ったら帰る。時間はわからない。OK?』

「わかった、、、」

一体何がそんなに不安なんだろう。

今までに置き去りにしたことなんて、誓って一度もないし。

昔、前世が分かると言う人に、私は武家の乳母で、戦で逃げるときに我が子を見殺しにしている、と言われたことがあるけれど(笑)その時の我が子か?

それでもまだ今は、留守番ができるようになった方だ。

昔、まだ保育園くらいの時、朝ムスメが忘れ物をした。

その日どうしてもいる物だったけれど、ムスコの保育園があるから学校まで持っていくのは難しかった。

『校門までで追いつければ』

そう思い、ムスコを膝に乗せて説明した。

『ねぇねが大事なものを忘れていったから届けなきゃいけない。』

「うん行こう!」

『今すぐ行かないとね、間に合わないんだ。ムスコくんはまだパジャマだから連れていけないし。

まだね、出たばっかりだから、走ったらすぐだから、15分だけ、コッシ―見て待っていられる?』

ムスコは少し考え、

「15分ってすぐだよね?うん、いいよ!ぼく待てる!コッシ―見て待てる!」

と言ってくれた。

なので私は家の鍵を閉め(鍵は割と高いところについているのでムスコは届かない!)、ダッシュでムスメを追いかけ、物を渡してまたダッシュで家に戻った。

その間たぶん10分くらい。

自宅マンションの手前の信号を待っていると、横断歩道の向こうに異様な光景があった。

駅へ続く道を行く、仕事に向かう人達の中に、パジャマの子供がうろうろしている。

よく見ると、わんわん泣いている。

『え?あの子どうしたのかな?大丈夫かな?おいおい、裸足だし。』

その子は一人のお兄さんを捕まえて何か一生懸命訴えていて、だんだんその声が聞こえてきた。

「助けてください!助けてください!ママがいないんです!帰ってこないんです!お願いします!助けて~!」

ここで、その子と目が合った。

血の気が引いた。

「あ~ママ~!!うわ~ん!!」

お兄さん、完全に困り果てている。

そりゃそうだよねぇ。

仕事に行く途中だっただろうに、ほんとごめんなさいねぇ、、。

ムスコは顔中からいろんな液体を流しながら、赤信号をこちらに飛び出そうとした。

『ダメ!!赤だよ!!』

なんとか止まってくれた。

信号が青になって、泣いてかけよってくる。

周りの目が痛い。

でも、この子はどんなに不安だったろう。

私の判断が間違っていた。

パジャマでも、保育園遅れても連れて行くか、ムスメの方を諦めるかすべきだった。

『そのくらいは大丈夫』が、通用しないんだ。

結果として、また深いトラウマを作ってしまった。

ムスコは、私が帰ってこない気がした、と。

そんなこと、よほどでないかぎりないのにね。

それからは慎重に留守番の練習をさせて、最近は一人でも1時間くらいは待てるようになった。

ただ先の見通しが立たないのは不安なので、だいたいの時間や行先は、今も何度もよくよく説明しなければならない。

大事な人がいなくなる気がする不安、誰かに悪口を言われているような気がする不安、何か大きな失敗をするに違いないという不安。その他もろもろの不安。

毎日そんなものばっかり抱えて、しんどいだろうな。

でも、そこまでではないけど、私に似てる。

私の父にも似てる。

少しでもいいから、自信をもって、自分を好きになって、安心できるようになってほしい。

毎日子供達に『大好きだよ』って言っているのに、ムスメに伝わるようには伝わっていないみたい。

ムスメも決して自己肯定感が高いわけではないが、私が一生懸命ムスメのことを考えてることは分かってくれていると思う。

また、私や旦那以外にも、ムスメを大切に思ってくれる人がたくさんいることを理解できている。

ムスコは、まだそれがない。

何度も引っ越しをして、マイナス面も当然たくさんあったけれど、ムスメはそういう人に恵まれてきた。

ムスコにも知って欲しい。

ムスコの事を好きだと言ってくれる人、大事に思ってくれる人がたくさんいること。

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